肌寒くなりました

2022.10.25
院長ブログ

ご無沙汰しています。

第7波は完全に収束し切ることなく、低め横ばいで過ぎていましたが、最近になってじわじわと新規感染者数が増えてきた印象です。

保健所の方と話していると、発生届見直し後は報告数が目安としての側面が強まったために、実際の動向を実感しづらいようです。しかし、高齢者を中心に新規患者は増えてきており、トレンドをつかみにくくなっているので”不意打ち”を打たれたようなものです。

今年の冬は新型コロナウイルス感染症とインフルエンザ感染症のツインデミックが懸念されています。コロナについては世界的に免疫逃避しやすい変異株が次々に出てくるので、冬に向け増えるでしょう。インフルエンザについても、季節が逆のオーストラリアで大流行が有り、世界間での人流も活発になっているので、日本でも流行は起きそうです。

そうすると今年の冬はこれまで以上に発熱患者さんが発生しそうですが、現状まで発熱外来の抜本的な対策はなされておらず、多くの人が路頭に迷い、重症化し、病院に掛かれないという状況が再燃するのではと危惧しています。わかりやすく言えば、また医療崩壊してしまうだろう、ということです。

先日国がツインデミック時の医療負担対策を表明しましたが、あまりにも稚拙で言葉を失いました。コロナ抗原検査については自己検査できるにしても(結果の評価は難しいですが)、インフルエンザはどう評価するのか?その他の可能性はどこまで追えばいいのか?など医療の基本を知らない人間が思いつきレベルで表明したとしか思えませんでした。

ほぼ確実にくるであろうツインデミックを前に、何も変わらない医療現場にいる自分はすでに気を重くしています。

抗体カクテル療法の在庫処理場とかしている東京都の酸素ステーションをもっと有効利用できたりしないのかなあ。