安心できるところで長く生活する
2021.3.29
院長ブログ
「最期をどこで迎えるか決めていませんが大丈夫でしょうか?」
初回訪問の前にこういうご質問をいただくことがあります。
ひなたの考え方は以下になります。
「”最期の場”についてお決めいただく必要はありません。どこでできるだけ長く”生活”したいか、ということのほうが大切です。」
つまり、「安心して生活できる場所に長くいましょう」ということです。
”最期の瞬間”というと重々しい表現になりますが、それは生活という時間軸上での一つの出来事なのです。そのため、”生活の一部”と言いかえることもできます。
当院で担当させていただく患者様の95%以上が、ご自宅で適切なケアのもとご本人・ご家族とも大きなご負担なく安心して”その瞬間”までご自宅で生活されています。いずれの場合でも、「最期まで自宅にいよう」という努力をしたというよりは、「自宅で生活していたら、最期の瞬間を自宅で迎えた」というのが実情です。
もちろん、ご自宅での治療が難渋する場合や、ご本人が強く入院を希望する場合、ご家族の心身のご負担が高まっている場合などでは、当院のスタッフより、”より安心して過ごせる場”への療養をご提案し、調整させていただいております。
自宅での療養を押し付けることはもちろん絶対にありません。しかし、ひなたのケアを通じて患者様・ご家族様にご期待以上の安心感をお届けすることで、生活したいところで長く過ごすことができ、結果として住み慣れたご自宅に最期までいることができた、ということなのです。
終の棲家のことを考えないで下さいとは言いませんが、そこに意識を傾けるよりも、”今”という時を安心してお過ごしいただけるように、私共は訪問診療を通じて患者様第一で全力でサポートいたします。